Comparison of the effect of lansoprazole and omeprazole on intragestric acidity and gastroesophageal reflux in patients with gastroesophageal reflux disease

Background: Lansoprazole(LAN)とomeprazole(OME)は食道炎を効果的に治癒させ,その程度は同等であるが,胃食道逆流症の症状緩和についてはLANがより早く効果を発揮する. しかし、2つのプロトンポンプ阻害剤の酸逆流や胃酸過多に対する効果を厳密に比較した報告はない。 本研究の目的は、確立した胃食道逆流症(GERD)と食道炎を有する患者において、胃酸濃度の同時測定により、LANとOMEの胃食道逆流に対する効果を比較することである。

Methods: 内視鏡的にびらん性食道炎が確認され、治療前の食道24時間pH測定で食道への酸逆流が確認された患者14名が試験に参加した。 本試験は、クロスオーバーデザインによる二重盲検無作為化試験である。 30mgのLANまたは20mgのOMEを毎日カプセル化した治療期間の前(0日目)と最終日(5日目)に、24時間の食道内および胃内酸度を、外来pH記録システムに接続したアンチモン電極で測定した。

結果 14例中10例が試験を完了した。 胃内酸度、食道内酸度、0日目の逆流エピソード数は両治療間で差はなかった。 LANとOMEの両治療は、中央値と夜間の胃内pHを上昇させ、胃内酸度の24時間時間曲線下面積を有意かつほぼ同じ程度(LANで79%、OMEで69%の酸抑制)減少させた(NS)。 しかし、食道のpHが4以下の時間の割合は、5日目のLAN治療中(1.92% +/- 2.29; 平均 +/- 標準偏差)はOME治療中(4.76% +/- 2.88%)より有意に少なかった(P = 0.002) 。 また、治療期間終了時の逆流エピソード>5minは、OME(2.90 +/- 2.42)よりもLAN(1.00 +/- 1.33)の方が有意に少なかった(P = 0.031).

結論 本研究では、食道炎を伴う確立したGERD患者において、ランソプラゾールとオメプラゾールは同等の胃酸分泌抑制効果を示した。 しかし,ランソプラゾール1日30 mgはオメプラゾール1日20 mgよりも効果的に食道内酸度を低下させ,逆流回数も減少させた。 このことは、プロトンポンプ阻害剤が食道クリアランスに影響を与えるか、下部食道括約筋に影響を与えるかが異なることを示しているのかもしれない。

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