RNAプロセッシングとは、一次転写産物から成熟mRNA(タンパク質遺伝子)または機能性tRNAやrRNAを生成することを指します。 ここでは、まずpre-mRNAの処理について、次にpre-rRNA、pre-tRNAの処理について説明します。
- キャッピング – 7-メチルグアニル酸(m7G)を5’末端に付加する。
- ポリアデニル化-3’末端にポリAテールを付加する。
- スプライシング-イントロンを除去してエクソンを結合する。
場合によっては、RNA編集も含まれる。
図5-A-1. タンパク質遺伝子のRNAプロセシングの手順。
5′-Capping
転写が始まるとすぐにキャッピングが行われる。 キャップ」の化学構造を下図に示すが、m7Gは最初のヌクレオチドに特殊な5′-5’三リン酸結合で連結されている。 ほとんどの生物では、最初のヌクレオチドはリボースの2′-水酸基のところでメチル化されている。 脊椎動物では、この2番目のヌクレオチドもメチル化される。
図5-A-2. 5’末端の修飾
3′-Polyadenylation
3’末端にアデニル酸残基が一筋に付加される。 哺乳類では約250残基、酵母では約100残基がポリアデニルに含まれる。 3’末端でのポリアデニル化。 3’切断の主要なシグナルはAAUAAAという配列である。 特異的な配列から10-35ヌクレオチド下流で切断が起こる。 第二のシグナルは、切断部位から約50ヌクレオチド下流に位置する。 このシグナルはGU-richまたはU-rich領域である。
プレRNAとプレtRNAの処理
新たに転写されたプレRNAはthreerRNAのクラスターである。 哺乳類では18S、5.8S、28Sである。 機能するようになるには、これらを分離する必要がある。 プレRNAは核小体で合成される。 核小体にあるU3 snRNAや他のU-rich snRNA、およびそれらの関連タンパク質がpre-rRNAの切断に関与している
5S rRNAは核小体で合成される。 これは何の処理も必要としない。 5S rRNAが合成された後、核小体に入り28Sおよび5.8S rRNAと結合し、リボソームの大きなサブユニットを形成する。
プレtRNAは機能性tRNAになるために、大規模なプロセシングが必要である。
- RNasePによる5’末端の余分なセグメント(~16ヌクレオチド)の除去。
- スプライシングによるアンチコドンループ内のイントロン(~14ヌクレオチド)の除去。
- CCAによる3’末端の2つのU残基の置換(すべての成熟tRNAに見られる)
- いくつかの残基を特徴的な塩基に変更する(例. イノシン、ジヒドロウリジン、プソイドウリジンなど。