消化性潰瘍は、胃や十二指腸（小腸の始まり）の粘膜にできるできものです。 潰瘍は、上腹部のかゆいような灼熱痛、吐き気、嘔吐、食欲不振、体重減少、および疲労を引き起こします。 消化性潰瘍の多くは、ヘリコバクター・ピロリ（ピロリ菌）の感染によって起こります。
通常、胃には、胃粘膜を覆って胃酸から保護する粘液、胃酸を中和する重炭酸塩、細胞の再生と修復を助ける胃粘膜への血液循環という、消化液に対する三つの防御機能がある。 NSAIDsはこれらの保護機構をすべて妨げ、胃の防御機能が低下した状態で、消化液が敏感な胃粘膜を傷つけ、潰瘍を引き起こします。
NSAIDによる潰瘍は通常、薬の服用を中止すると治ります。 治癒を助け、その間の症状を和らげるために、医師は酸を中和する制酸剤や、胃酸の量を減らすH2ブロッカーやプロトンポンプ阻害剤と呼ばれる薬の服用を勧めることがあります。
胃粘膜を保護する薬も治癒に役立ちます。 例えば、胃の粘膜全体を覆うサブサリチル酸ビスマスや、潰瘍に付着して覆うスクラルファートです。
NSAID 潰瘍の患者さんがピロリ菌にも陽性であれば、細菌を殺すために抗生物質を使用して治療することになります。 潰瘍が再発したり治癒しない場合、あるいは重度の出血や穿孔、閉塞などの合併症を発症した場合には、手術が必要になることもあります。
NSAIDsを服用していて消化性潰瘍の症状が出た人は、速やかに医師の診断を受け、治療を受ける必要があります。
National Digestive Diseases Information Clearinghouse
2 Information Way, Bethesda, MD 20892-3570
Email: [email protected]
NIH Publication No. 04-4644, September 2004
The National Digestive Diseases Information Clearinghouse (NDDIC) is a service of the National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases (NIDDK). NIDDK は米国保健社会福祉省傘下の国立衛生研究所の一部です。 1980年に設立されたこのクリアリングハウスは、消化器系疾患を持つ人々やその家族、医療従事者、一般市民に対して、消化器系疾患に関する情報を提供しています。 NDDICは問い合わせに答え、出版物を作成・配布し、専門家や患者団体、政府機関と密接に連携して消化器疾患に関するリソースを調整しています。 クリアリングハウスが作成する出版物は、NIDDKの科学者と外部の専門家の両方によって慎重に審査されています。